人材派遣Q&A 業務依頼

Q1. 「労働者派遣法」とは?
「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」(昭和60年法律第88号)の略称で、1.職業安定法と相まって労働力の需給の適正な調整を図るため労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置を講ずること。2.派遣労働者の就業に関する条件の整備等を図り、もって派遣労働者の雇用の安定その他福祉の増進に資することを目的としています(法 第 1条)。
労働者派遣法は昭和61年7月の施行後、幾度か改正され、平成11年12月施の改正により、労働者派遣の対象となる業務が後述のとおり一部業務だけを除いて自由化されました。
 戻る
Q2. 「労働者派遣」と「請負」の区分は?
労働者派遣とは「自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下に、かつ、他人の指揮命令を受けて、当該他人のために労働に従事させることをいい、当該他人に対し当該労働者を当該他人に雇用させることを約してするものを含まないとする」(法第2条)と定義されています。
労働者派遣と請負は、雇用関係と指揮命令権とが切り離されているかどうかなどといったことから区別され、労働省告示の「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」により明確にされています。
「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」(抄)(昭和61年労働省告示第37号)
  1. この基準は、労働者派遣法の適正な運用を確保するためには労働者派遣事業に該当するか否かの判断を的確に行う必要があることにかんがみ、労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分を明らかにすることを目的とする。
  2. I請負の形式による契約により行う業務に自己の雇用する労働者を従事させることを業として行う事業主であっても、その事業主がその業務の処理に関し次の1及び2のいずれにも該当する場合を除き、労働者派遣事業を行う事業主とする。
    1. 次の(1)から(3)までのいずれにも該当することにより自己の雇用する労働者の労働力を自ら直接利用するものであること。
        (1)次の1)及び2)のいずれにも該当することにより業務の遂行に関する指示その他の管理を自ら行うものであること。
          1)労働者に対する業務の遂行方法に関する指示その他の管理を自ら行うこと。
          2)労働者の業務の遂行に関する評価等に係る指示その他の管理を自ら行うこと。
        (2)次の1)及び2)のいずれにも該当することにより労働時間等に関する指示その他の管理を自ら行うものであること。
          1)労働者の始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇等に関する指示その他の管理(これらの単なる把握は除く。)を自ら行うこと。
          2)労働者の労働時間を延長する場合又は労働者を休日に労働させる場合における指示その他の管理(これらの場合における労働時間の単なる把握を除く。)を自ら行うこと。
        (3)次の1)及び2)のいずれにも該当することにより企業における秩序の維持、確保等のための指示その他の管理を自ら行うものであること。
          1)労働者の服務上の規律に関する事項についての指示その管理を自ら行うこと。
          2)労働者の配置等の決定及び変更を自ら行うこと。
    2. 次の(1)から(3)までのいずれにも該当することにより請負契約により請け負った業務を自己の業務としてその契約の相手方から独立して処理するものであること。
      (1) 業務の処理に要する資金につき、すべて自らの責任の下に調達し、かつ、支弁すること。
      (2) 業務の処理について、民法、商法その他の法律に規定された事業主としてのすべての責任を負うこと。
      (3) 次のイ又はロのいずれかに該当するものであって、単に肉体的な労働力を提供するものではないこと。
       
        イ自己の責任と負担で準備し、調達する機械、設備若しくは器材(業務上必要な簡易な工具を除く。)又は材料若しくは資材により、業務を処理すること。
         ロ自ら行う企画又は自己の有する専門的な技術若しくは経験に基づいて、業務を処理すること。
  3. IIの1及び2のいずれにも該当する事業主であっても、それが労働者派遣法の規定に違反することを免れるため故意に偽装されたものであって、その事業の真の目的が労働者派遣法第2条第1号に規定する労働者派遣を業として行うことにあるときは、労働者派遣事業を行う事業主であることを免れることができない。
 戻る
Q3. 労働者派遣の対象となる業務の範囲は?また、労働者派遣事業の対象から除外されている業務とは?
平成11年12月1日施行の派遣法改正により、それまで26業務に限定されていた労働者派遣の対象業務が、次表の一部業務だけを除いて自由化されました。
  • 労働者派遣対象除外業務(ネガティブリスト)
    1. 港湾運送業務
    2. 建設業務
    3. 警備業務
    4. 医師若しくは歯科医師の行う医行為に係る業務又は看護婦等の行う診療の補助等の業務
      (1)医師法に基づく医師の業務、(2)保健婦助産婦看護婦法に基づく保健婦(士)、助産婦、看護婦(士)若しくは准看護婦(士)の業務、(3)診療放射線技師法に基づく診療放射線技師の業務、(4)理学療法士及び作業療法士法に基づく理学療法士若しくは作業療法士の業務、(5)臨床検査技師、衛生検査技師等に関する法律に基づく臨床検査技師の業務(衛生検査技師の業務を含む)、(6)視能訓練士法に基づく視能訓練士の業務、(7)臨床工学技士法に基づく臨床工学技士の業務、(8)義肢装具士法に基づく義肢装具士の業務、(9)救急救命士法に基づく救急救命士の業務、(10)言語聴覚士法に基づく言語聴覚士の業務、(11)歯科医師法に基づく歯科医師の業務、(12)歯科衛生士法に基づく歯科衛生士の業務、(13)歯科技工士法に基づく歯科技工士の業務、(14)薬剤師法に基づく薬剤師の業務のうち病院又は診療所で行われるもの、(15)栄養士法に基づく管理栄養士の業務(療養上の栄養指導に限る)
    5. 物の製造の業務(物の融解、鋳造、加工、組立て、洗浄、塗装、運搬等物を製造する工程における作業に係る業務をいう)
      ※労働者が産前・産後休業、育児休業及び介護休業等の休業をする場合、当該労働者の業務について労働者派遣が行われるときについては、労働者派遣除外業務とはならない。
    6. 人事労務管理関係のうち、派遣先において団体交渉又は労働基準法に規定する協定の締結等のための労使協議の際に使用者側の直接当事者として行う業務7.弁護士法、外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法、司法書士法、土地家屋調査士法、公認会計士法、税理士法、弁理士法及び社会保険労務士法、行政書士法の対象となる(1)弁護士、(2)外国法律事務弁護士、(3)司法書士、(4)土地家屋調査士、(5)公認会計士、(6)税理士、(7)弁理士、(8)社会保険労務士、(9)行政書士の業務
     戻る
    Q4. 平成11年に派遣法が改正されるまで定められていた26適用対象業務の区分は、どうなったのでしょうか?

    従前の26適用対象業務の区分は、平成11年12月1日に改正派遣法が施行されてからも、派遣先が労働者派遣を継続して受け入れる期間が1年に制限される規定(法第40条の2第1項)、派遣先の派遣労働者の雇用努力義務規定(法第40条の3)、及び派遣先による派遣労働者の雇入れ勧告等の規定(法第49条の2第2項、第3項)等が適用されない「政令で定める業務」として存続しています。

    政令で定める業務(派遣法施行令第4条)

    1号(ソフトウエア開発)
    電子計算機を使用することにより機能するシステムの設計若しくは保守(これらに先行し、後続し、その他これらに関連して行う分析を含む。)又はプログラム(電子計算機に対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。第23号及び第25号において同じ。)の設計、作成若しくは保守の業務
    2号(機械設計)
    機械、装置若しくは器具(これらの部品を含む。以下2号及び第25号において「機械等」という。)又は機械等により構成される設備の設計又は製図(現図製作を含む。)の業務
    3号(放送機器等操作)
    映像機器、音声機器等の機器であって、放送番組等(放送法第2条第1号に規定する放送、有線ラジオ放送業務の運用の規正に関する法律第2条に規定する有線ラジオ放送及び有線テレビジョン放送法第2条第1項に規定する有線テレビジョン放送の放送番組その他映像又は音声その他の音響により構成される作品であって録画され、又は録音されているものをいう。以下同じ。)の制作のために使用されるものの操作の業務
    4号(放送番組等演出)
    放送番組等の制作における演出の業務(一の放送番組等の全体的形成に係るものを除く。)
    5号(事務用機器操作)
    電子計算機、タイプライター、テレックス又はこれらに準ずる事務用機器(第23号において「事務用機器」という。)の操作の業務
    6号(通訳、翻訳、速記)
    通訳、翻訳又は速記の業務
    7号(秘書)
    法人の代表者その他の事業運営上の重要な決定を行い、又はその決定に参画する管理的地位にある者の秘書の業務
    8号(ファイリング)
    文書、磁気テープ等のファイリング(能率的な事務処理を図るために総合的かつ系統的な分類に従ってする文書、磁気テープ等の整理(保管を含む。)をいう。以下この号において同じ。)に係る分類の作成又はファイリング(高度の専門的な知識、技術又は経験を必要とするものに限る。)の業務
    9号(調査)
    新商品の開発、販売計画の作成等に必要な基礎資料を得るためにする市場等に関する調査又は当該調査の結果の整理若しくは分析の業務
    10号(財務処理)
    貸借対照表、損益計算書等の財務に関する書類の作成その他財務の処理の業務
    11号(取引文書作成)
    外国貿易その他の対外取引に関する文書又は商品の売買その他の国内取引に係る契約書、貨物引換証、船荷証券若しくはこれらに準ずる国内取引に関する文書の作成(港湾運送事業法第2条第1項第1号に掲げる行為に附帯して行うもの及び通関業法第2条第1号に規定する通関業務として行われる同号ロに規定する通関書類の作成を除く。)の業務
    12号(デモンストレーション)
    電子計算機、自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識、技術又は経験を必要とする機械の性能、操作方法等に関する紹介及び説明の業務
    13号(添乗)
    旅行業法第12条の11第1項に規定する旅程管理業務(旅行者に同行して行うものに限る。)若しくは同法第2条第4項に規定する主催旅行以外の旅行の旅行者に同行して行う旅程管理業務に相当する業務(以下この号において「旅程管理業務等」という。)、当該旅程管理業務等に付随して行う旅行者の便宜となるサービスの提供の業務(車両、船舶又は航空機内において行う案内の業務を除く。)又は車両の停車場若しくは船舶若しくは航空機の発着場に設けられた旅客の乗降若しくは待合いの用に供する建築物内において行う旅行者に対する送迎サービスの提供の業務
    14号(建築物清掃)
    建築物における清掃の業務
    15号(建築設備運転、点検、整備)
    建築設備(建築基準法第2条第3号に規定する建築設備をいう。次号において同じ。)の運転、点検又は整備の業務(法令に基づき行う点検及び整備の業務を除く。)
    16号(案内・受付、駐車場管理等)
    建築物又は博覧会場における来訪者の受付又は案内の業務、建築物に設けられ、又はこれに附属する駐車場の管理の業務その他建築物に出入りし、勤務し、又は居住する者の便宜を図るために当該建築物に設けられた設備(建築設備を除く。)であって当該建築物の使用が効率的に行われることを目的とするものの維持管理の業務(第14号に掲げる業務を除く。)の業務
    17号(研究開発)
    科学に関する研究又は科学に関する知識若しくは科学を応用した技術を用いて製造する新製品若しくは科学に関する知識若しくは科学を応用した技術を用いて製造する製品の新たな製造方法の開発の業務(第1号及び第2号に掲げる業務を除く。)
    18号(事業の実施体制の企画、立案)
    企業等がその事業を実施するために必要な体制又はその運営方法の整備に関する調査、企画又は立案の業務(労働条件その他の労働に関する事項の設定又は変更を目的として行う業務を除く。)
    19号(書籍等の制作・編集)
    書籍、雑誌その他の文章、写真、図表等により構成される作品の制作にお ける編集の業務
    20号(広告デザイン)
    商品若しくはその包装のデザイン、商品の陳列又は商品若しくは企業等の広告のために使用することを目的として作成するデザインの考案、設計又は表現の業務(次号に掲げる業務を除く。)
    21号(インテリアコーディネーター)
    建築物内における照明器具、家具等のデザイン又は配置に関する相談又は考案若しくは表現の業務(法第4条第1項第2号に規定する建設業務を除く。)
    22号(アナウンサー)
    放送番組等における高度の専門的な知識、技術又は経験を必要とする原稿の朗読、取材と併せて行う音声による表現又は司会の業務(これらの業務に付随して行う業務であって放送番組等の制作における編集への参画又は資料の収集、整理若しくは分析の業務を含む。)
    23号(OAインストラクション)
    事務用機器の操作方法、電子計算機を使用することにより機能するシステムの使用方法又はプログラムの使用方法を取得させるための教授又は指導の業務
    24号(テレマーケティングの営業)
    電話その他の電気通信を利用して行う商品、権利若しくは役務に関する説明若しくは相談又は商品若しくは権利の売買契約若しくは役務を有償で提供する契約についての申込み、申込みの受付若しくは締結若しくはこれらの契約の申込み若しくは締結の勧誘の業務
    25号(セールスエンジニアの営業)
    顧客の要求に応じて設計(構造を変更する設計を含む。)を行う機械等若しくは機械等により構成される設備又はプログラムに係る当該顧客に対して行う説明若しくは相談又は売買契約についての申込み、申込みの受付若しくは締結若しくは売買契約の申込み若しくは締結の勧誘の業務
    26号(放送番組等における大道具・小道具)
    放送番組等の制作のために使用される舞台背景、建具等の大道具又は調度品、身辺装飾用品等の小道具の調達、製作、設置、配置、操作、搬入または搬出の業務(法第4条第1項に規定する建設業務を除く。)
     戻る
    Q5. 労働者派遣を受け入れる期間には制限があるのですか?

    派遣先は、前述の26の政令業務以外の業務で、派遣就業の場所ごとの同一の業務について、派遣元から1年を超える期間継続して労働者派遣を受け入れてはならないことになっています(派遣労働者が交替する場合や、派遣元が変更になった場合でも、「派遣就業の場所ごとの同一の業務」について労働者派遣を受け入れている場合は、継続して受け入れていることになります)。

    「同一の業務」とは、派遣契約を更新して引続き同じ業務を行う場合のほか、派遣先における組織の最小単位において行われる業務も「同一の業務」であるとみなされます。この場合の「組織の最小単位」とは業務の内容について指示を行う権限を有する者とその者の指揮を受けて業務を遂行する者とのまとまりの最小単位のものをいい、係や班、課、グループ等が該当するとされています。さらに、派遣労働者の受け入れに伴い係、班等を形式的に分ける場合、労働者数の多いこと等に伴う管理上の理由により係、班等を分けている場合、係、班等の部署を設けていない場合であっても就業の実態等からこれらに該当すると認められる組織において行われる業務についても、「同一の業務」となりますので注意しなければなりません。

    また、労働者派遣を受け入れていた派遣先が、「同一の業務」について新たに労働者派遣を受け入れる場合は、当該「同一の業務」についての労働者派遣の受け入れ休止期間(クーリング期間)が、3カ月を超えない場合には、直前に受け入れていた労働者派遣から継続して労働者派遣を受け入れているものとみなされます。

    ただし、前述のとおり26の政令業務等については、この制限を受けません。このため、当社では明確に区分するため、26の政令業務について の派遣契約を「期間制限非適用契約」と、労働者派遣受け入れ期間の制限を受ける業務についての派遣契約を「期間制限適用契約」として、労働者 派遣契約書に記載いたします。

    労働者派遣受け入れ期間の制限(法第40条の2)を受ける派遣業務と受けない派遣業務(26政令業務等)の関係は次表のとおりです。

    【派遣受け入れ期間制限】

    派遣業務 派遣受け入れ期間制限 罰則等
    1)政令で定める業務(26業務) 派遣受け入れ期間の制限規 定は適用除外。同一の派遣 労働者を、派遣先の同一就業 場所の同一業務で3年を超え労働者派遣を行わないようにとの派遣会社への行政指導。 なし
    2)平成11年12月1日施行の派遣法改正により新たに労動者派遣の対象となった業務
    ((1)の政令で定める業務等以外の業務)
    派遣先は、派遣就業場所ごとの同一業務で1年を超える期間継続して労働者派遣を受け入れてはならない(法第40条の2) 派遣先/指導、勧告企業名公表。派遣元/罰金。

    2)の派遣業務についての労働者派遣であっても、次のいずれかに該当する業務で労働者派遣が行われる場合は、派遣期間の制限(1年)規定は適用されない。

    *事業の開始、転換、拡大、縮小又は廃止のために必要な業務であって、一定の期間内に完了することが予定されている業務・・・・・・上限3年
    *派遣先の労働者が産前・産後休業、育児休業等を取得する場合のその派遣先労働者の業務・・・・・・上限2年

    また、26の政令業務については、1回に締結する派遣契約の期間について次表のとおりの制限があります(再契約、更新することは可能です)。

    【26政令業務について1回に締結する派遣契約期間の制限】

    26政令業務 派遣期間の制限
    1号〜13号、16号のうち建築物又は博覧会場における来訪者の受付又は案内の業務17号〜23号、25号〜26号 1  年
    上記以外の業務 制 限 な し
     戻る
    Q6. 受け入れ期間に制限がある業務について派遣契約を締結する場合、何か派遣先が行うべき手続きはあるのでしょうか?

    派遣先は、受け入れ期間の制限を受ける業務について労働者派遣契約を締結するにあたり、あらかじめ、派遣元に対し、受け入れ期間1年の制限に違反することとなる最初の日を書面で通知しなければならないことになっています。

    なお、派遣労働者が交代して、若しくは派遣会社を変更して労働者派遣 を受け入れる場合であっても、又は3カ月未満の労働者派遣受け入れ休止期間(クーリング期間)を設けて新たな労働者派遣を受け入れる場合であっても、「継続して」労働者派遣を受け入れることになってしまいますので注意しなければなりません(クーリング期間が3カ月以上である場合は、前述のとおり「継続して」受け入れることにはなりません)。

    なお、この手続きは、受け入れ期間の制限を受けない26政令業務等について労働者派遣契約を締結する場合は必要ありません。

     戻る
    Q7. 派遣先には、どのような場合に派遣労働者を直接雇用する努力義務等が生じるのでしょうか?

    派遣先の直接雇用の努力義務等の規定は、労働者派遣受け入れ期間制限規定が適用になる業務について労働者派遣を受け入れる場合(当社では、労働者派遣契約書に「期間制限適用契約」と記載します)で、次の1又は2に該当すると適用になります(26の政令業務について労働者派遣を受け入れる場合(当社では、労働者派遣契約書に「期間制限非適用契約」と記載します)は、適用されません)。

    1. 努力義務
      派遣先が、新派遣業務で1年を通じて同一派遣労働者を受入れた場合(具体的には次の3つの全ての条件に該当する場合)
      (1)1年間を通じて"(同一派遣就業場所の)同一の新派遣業務"について同一派遣労働者を受入れたこと。
      * 派遣先が、同一の新派遣業務について1年間派遣を受入れた場合でも、派遣労働者が交替したような場合は、同一派遣就業場所の同一新派遣業務で1年を通じて派遣されていたことになりませんので、この努力義務規定は適用されません。

      (2) 1年間が経過した日の前日までに、派遣先に雇用されて引き続きその業務に従事することを希望する旨を派遣先に申し出たこと。
      * 派遣労働者が希望しない場合は、この努力義務規定は適用されません。

      (3) 1年間が経過した日から起算して7日以内に、派遣労働者と派遣会社との間の雇用関係が終了したこと。

    2. 指導・勧告・企業名公表
      派遣先が、新派遣業務についての派遣期間1年の制限に違反した場合
      *労働大臣はその時点で派遣されている派遣労働者を(受入期間が1年未満であっても)直接雇用するよう、派遣先を指導し、これにもかかわらず派遣先が従わなかった場合には勧告が行われます。さらに、派遣先がこれにも従わない場合には、派遣先の企業名が公表されることもあります。

      *派遣期間1年の制限に抵触している場合の、直接雇用の指導・勧告は、必ずしも1年を通じて受入れたことを条件としません。1年未満の場合でも対象になります。
     戻る
    Q8. 「派遣」と「請負」にはどのような違いがありますか?また、「出向」との関係や「二重派遣」についてはどうなるのでしょうか?

    「派遣」と「請負」は、Q2でもわかるとおり明確に区分されています。つまり「請負」では、請負主が雇用関係のある従業員を自ら指揮命令して、注文主から請け負った業務を処理します。しかし「派遣」では、雇用主である派遣元から派遣された派遣労働者を派遣先が直接指揮命令して業務処理を行います。

    次に、「出向」は、移籍出向と在籍出向に分けることができます。まず、移籍出向では、当該労働者と出向元との雇用関係は終了し、出向先と新たに雇用契約が成立します。出向元との雇用関係がなくなるため、労働者派遣や労働者供給には該当しませんが、業として移籍出向を行う場合は、有料又は無料の職業紹介事業として労働大臣の許可が必要になる場合があります。

    また、在籍出向は、出向元との雇用関係が継続している点で派遣と似ていますが、同時に出向先とも雇用関係が生じますので、やはり、派遣とは異なります。
    なお、在籍出向が業として行われる場合は職業安定法第44条により禁止されている労働者供給に該当します。

    最後に、「二重派遣」とは次のような形態です。まず、派遣元事業主から派遣された従業員を、派遣先がさらに取引先等に再派遣し、就業させるような場合です。この場合、いったん労働者派遣を受けた派遣先が雇用関係のない労働者を第三者の指揮命令下に就業させるわけですから、労働者供給事業に該当し、職安法第44条違反となります。

     戻る
    Q9. 労働省告示の「派遣先が講ずべき措置に関する指針」として定められた事項、内容はどのようなものですか?

    平成11年労働省告示第138号の「派遣先が講ずべき措置に関する指針」の主な事項、内容は次のようなものです。

    1. .労働者派遣契約で定められた就業条件について、指揮命令者その他の関係者への周知徹底
    2. 派遣労働者を特定することを目的とする行為(事前面接、派遣先に対する派遣労働者に係る履歴書送付要求)の禁止
    3. 性別による差別の禁止
    4. 労働者派遣契約の解除に当たって講ずる派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な措置
      • 労働者派遣契約の解除の事前の申入れ
      • 派遣先における就業機会の確保
      • 損害賠償等に係る適切な措置
      • 解除理由の派遣元への明示
    5. 派遣労働者から申出を受けた苦情を、苦情処理担当者を選任し、派遣元と連携して適切に処理すること
    6. セクシュアルハラスメント防止等、適切な就業環境の維持や、派遣先社員が通常利用している診療所、給食施設等の施設利用に関する便宜等、 適正な派遣就業の確保
    7. 派遣労働者に対する各種福利厚生措置、職場生活上留意点等の説明会実施
    8. 労働者派遣受け入れ期間制限の適切な運用等
     戻る
    Q10. 「労働者派遣契約」の内容は?

    労働者派遣法で定められている「労働者派遣契約」の記載事項は下表のとおりです(法第26条)。

    1. 従事する業務の内容
    2. 派遣先の事業所の名称、所在地、部署及び電話番号
    3. 指揮命令者の所属、役職、氏名
    4. 派遣の期間及び就業する日
    5. 就業の開始、終了の時刻及び休憩時間
    6. 安全及び衛生に関する事項(欄外下部記載)
    7. 派遺元及び派遣先責任者の役職、氏名及び連絡方法
    8. 時間外及び休日労働に関する事項(欄外下部記載)
    9. 派遣業務別の派遣人数
    10. 派遣労働者からの苦情処理に関する事項(欄外下部記載)
    11. 派遣契約の中途解除に当たって講ずる派遣労働者の雇用の安定を図るための措置に関する事項(欄外下部記載)
    12. 派遣労働者の福祉の増進のための便宜の供与に関する事項(欄外下部記載)
    13. 労働者派遣受け入れ期間の制限を受けない業務及び物の製造の業務について行う労働者派遣に関する事項政令業務について労働者派遣を行う場合は、政令号番号事業の開始、転換、拡大、縮小又は廃止のための業務について労働者派遣を行う場合は、その旨産前産後休業、育児休業等の代替要員としての業務について労働者派遣を行う場合は、派遣先において休業する労働者の氏名及び業務並びに当該休業の開始及び終了の日当社では所定の様式をもって「労働者派遣契約」としています。

    なお、派遣労働者にも、これと同じ内容を就業条件として明示しています(「就業条件明示書」法第34条)。

     戻る
    Q11. 基本契約締結はどうしても必要でしょうか?

    基本契約は、継続的な取引を行なう場合に取引上の基本的事項をあらかじめ定めておき、取引を今後スムーズにすすめていこうという趣旨で締結するものです。したがって、個別契約でその都度、取引案件を全て決めさえすれば必ずしも必要なものではありません。

    しかし、どの業界でもこうした慣行が広く行われており、派遣業界もその例外ではなく、基本契約締結⇒個別契約という方式に従っている場合が一般的です。

    「労働者派遣契約」にどんな内容を盛り込まなければならないかは労働者派遣法第26条に細かく規定されています。それを踏まえて、基本契約では法定あるいは特約事項について取り決めることになります。

    なお、労働者派遣法は派遣料金について何も触れていませんが、営業上、料金の取り決めは当然必要になりますので、基本契約には派遣料金の条項を設けております。さらに具体的な金額はその都度、派遣業務などに応じて覚書等に定めることになるでしょう。
     戻る
    Q12. 「労働者派遣契約」には署名・捺印が必要なのでしょうか?

    契約は当事者の意思が合致すれば成立しますので、必ずしも、書面にしたり、契約書として双方が取り交わしたりする必要はありません。労働者派遣契約についても、派遣法では派遣元と派遣先に契約内容を書面に記載しておくことを義務づけているにすぎず、契約当事者が記名、捺印して取り交わすことまでは求めていません。

     戻る
    Q13. 「労働者派遣契約」には収入印紙の貼付が必要なのでしょうか?

    労働者派遣に関する契約書には、収入印紙を貼付する必要はありません。「印紙税法」の課税文書の中に「請負に関する契約書」(2号文書)がありますが、労働者派遣に関する契約書は「請負に関する契約書」には該当しません。請負と派遣との違いは、労働省の指針等によりはっきり区別されているところであり、印紙税法上も、労働者派遣に関する契約書は、"委任に関する契約書"として、不課税であることが定められています。

    また、労働者派遣の基本契約書が「継続的取引の基本となる契約書」(7号文書)に該当すると誤解されがちですが、前述のとおり労働者派遣に関する契約書は不課税ですから、7号文書にも該当しません。

     戻る
    Q14. 派遣先責任者は必ず選任しなければならないのでしょうか?また、特別な資格が必要ですか?

    派遣先責任者は派遣元責任者に対応するもので、必ず選任しなければなりません(法第41条)。特に資格については規定されていませんが、派遣労働者を直接指揮命令する者を監督できる地位の方が望ましいかと思われます。また、派遣先責任者の人数については、派遣先事業所ごとに受け入れ派遣労働者100人につき1人ずつ、派遣先事業主の雇用する労働者の中から選任しなければなりません。

    ただし、派遣労働者の数と当該派遣先に雇用される労働者の数の合計が5人以下のとき、または派遣期間が1日を超えない場合には、派遣先責任者を選任しなくてもよいことになっています(則第34条第2号)。

    なお、株式会社および有限会社の監査役は業務の性格上、派遣先責任者 になることはできません(則第34条、商法第276条、有限会社法第34条)。

     戻る
    Q15. 派遣責任者の職務は?また、事業所ごとに選任する理由は?

    派遣先責任者の職務は以下に掲げるとおりです(法第41条)。

    1. 次に掲げる事項の内容を派遣労働者の業務の遂行を指揮命令する職務上の地位にある者その他の関係者に周知すること。
      イ.派遣法及び派遣先に適用される労働基準法、
        労働安全衛生法等の規定
      ロ.派遣労働者に係る労働者派遣契約の定め
      ハ.派遣労働者に係る派遣元事業主からの通知
    2. 派遣先管理台帳の作成、記載、保存、及び通知に関すること。
    3. 当該派遣労働者から申し出を受けた苦情の処理に当たること。
    4. 派遣元事業主との連絡調整に関すること。

    なお、派遣先責任者の選任及び上記1〜4を怠った場合には、派遣先事業主は、30万円以下の罰金に処せられることがあります(法第61条第3号)。
    次に、派遣先責任者を事業所ごとに選任しなければならない理由は、労働者派遣の場合、雇用関係は派遣元にありながら、派遣先の指揮命令を受けて業務を遂行するという、通常の就労形態とは全く異なり複雑な就労形態であるため、派遣労働者の就労条件の確保及び整備を図るために、事業所ごとに就業管理能力を判断する必要があるからです。

     戻る
    Q16. 派遣先責任者は指揮命令者を兼任できますか?また、指揮命令者の氏名は明記しなければならないのですか?

    派遣先責任者は派遣元責任者に対応するものであり、指揮命令者は派遣労働者に対応するものです。いずれも、特に資格が要求されている訳ではありません。したがって、派遣先責任者が指揮命令者であっても実務上も派遣法上も全く問題はありません。

    また、指揮命令者の氏名は、労働者派遣法第26条により派遣契約の締結に際して定めておく必要があり、さらに書面記載が義務づけられています。通常は、派遣契約の書面に明記されます。

     戻る
    Q17. 派遣契約に記載されていない仕事を派遣労働者に命じたり、契約内容を勝手に変更したりすることは可能ですか?

    派遣労働者が派遣先において就業するのは、あくまでも派遣契約で決められた業務の処理に当たるためであり、労働者派遣法は派遣先に対して「派遣契約の定めに反することのないように適切な措置」を講ずるよう義務づけています(法第39条)。したがって、契約業務以外の仕事を派遣先が命ずることはできません。
     
    特に、26の政令業務について派遣契約を締結している場合と、労働者派遣受け入れ期間制限が適用になる業務について派遣契約を締結している場合とでは、労働者派遣受け入れ期間の制限や派遣先の直接雇用努力義務等の適用が異なることから、契約業務の範囲をより厳密にして指揮命令することが求められます。

    なお、当初の契約内容と異なるような事態、例えば、就業時間帯、就業日、就業場所、業務内容などに変更が生じる場合は派遣先責任者と派遣元責任者とがお互いに連絡を密にし、派遣労働者にその旨を伝え合意を得たうえで契約の内容を変更することになるでしょう。

     戻る
    Q18. 派遣契約を派遣先の都合により中途で解約する場合は、どのような措置が求められますか?
    派遣期間の途中でも、派遣先のやむを得ない都合により、契約を打ち切らざるを得ない事態が発生する可能性もあります。

    合理的な理由があれば、派遣先は派遣元と協議のうえ中途解約することができますが、派遣契約は「役務の提供」を目的とし、その実質は「人」の労働力に深く関わった契約で、商品の売買契約を解約する場合などとは性格を全く異にします。

    中途解約は派遣元と派遣労働者との雇用関係にも大きな影響を及ぼし、労働法上の種々の制約を受ける派遣元としては、派遣労働者に急いで他の仕事を確保したり、休業手当などの借置を講じなければなりません。

    このことを踏まえ、平成8年12月施行の派遣法改正により、「労働者派遣契約」に記載しなければならない事項としても、中途解除の事前の申入れや、損害賠償等に係る適切な措置などの事項が定められ(法第26条)、また、「派遣先が講ずべき措置に関する指針」(平成11年労働省告示第138号)のなかの、「労働者派遣契約の解除に当たって講ずる派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な措置」として、(1)労働者派遣契約の解除の事前の派遣元への申入れ、(2)派遣先における就業機会の確保、(3)損害賠償等に係る適切な措置等を定めています。

    万一、派遣契約を派遣先の都合で解約せざるを得ない事態が発生する場合には、これらの趣旨に沿って派遣元責任者、派遣先責任者双方の連絡を密にして対処させていただきたいと思います。

     戻る
    Q19. 派遣期間の更新又は終了を、派遣先と派遣労働者との間で取り決めてもいいですか?

    派遣先は派遣元との派遣契約に基づき役務の提供を受ける形態をとっています。したがって、派遣先は派遣労働者との雇用契約に関わっていませんので、派遣労働者と契約の更新や終了を取り決める権限はなく、トラブルの原因にもなります。
    このような場合には、雇用主である派遣元へご連絡のうえ、契約を更新又は終了していただくことになります。

     戻る
    Q20. 派遣先管理台帳はどのように管理すればよいのですか?また、その保存期間は?
    派遣先は、派遣労働者ごとに、また派遣先事業所ごとに主として、以下のような内容を記載した派遣先管理台帳を作成しなければなりません(法第42条)。
    1. 派遣労働者の氏名
    2. 派遣元事業主の名称
    3. 派遣元事業主の事業所の名称
    4. 派遣元事業主の事業所の所在地
    5. 派遣就業をした日(実績)
    6. 派遣就業をした日ごとの始業並びに終業の時刻及び休憩した時間(実績)
    7. 業務の種類
    8. 派遣先責任者及び派遣元責任者に関する事項
    9. 派遣労働者から申出を受けた苦情の処理に関する事項等

    当社の場合には、「労働者派遣契約」と派遣労働者が半月ごとに提出いたしますタイムカードの控に上記の1.〜8.の内容が全て綱羅されておりますので、これらを派遣先管理台帳にファイルしてください。
    また上記9.につきましては、派遣労働者から苦情の申出があった場合に、記録用紙に処理状況を記載して、同様にファイルしてください。

    派遣先管理台帳の保存期間は、その派遣労働者の派遣期間が終わった日から3年間です。また「労働者派遣契約」の保存期間は労働者派遣法では特に定められていませんが、前述のとおり、派遣先管理台帳の記載事項を含んでおりますので、派遣先管理台帳と共に、同じ期間保存してください。

     戻る
    Q21. 派遣労働者に、時間外労働、深夜労働、休日労働を命じることはできますか?「36協定」は、派遣元又は派遣先のどちらのものが適用されますか?

    派遣労働者の実際の就労場所は派遣先ですが、労働時間の枠組みとなる、「36協定」は派遣元において締結することになります(法第44条)。

    当社では、「36協定」を各事業所ごとに締結し、労基署に届け出ております。現在、原則、1日8時間、1カ月45時間以内の時間外労働(年間では360時間以内)、4週につき2日の休日(法定休日)労働が可能となっています。

    また、平成11年4月1日から女子の深夜労働(午後10時〜翌日午前5時)も、育児や介護を行う一定範囲の労働者に対する深夜業の制限が適用になる場合以外は、可能となっています。

    派遣先は、このように決められた枠内であれば、時間外労働や休日労働等を直接命じることができますが、同時に労基法上の使用者としての責任も負う(法第44条)ことになりますので注意が必要です。

     戻る
    Q22, 派遣労働者には、派遣元又は派遣先のどちらの就業規則等が適用になるのですか?また、労働者派遣を受け入れるにあたって、派遣先が労働基準法、労働安全衛生法上の責任を負うということはあるのですか?

    派遣労働者の就業規則等は、基本的には雇用主である派遣元の規定が適用になります。しかし、就業時間や休日などは派遣先によって異なりますので、派遣元の規定の範囲内で、その都度、「労働者派遣契約」で取り決めることになります。

    また、労働者派遣法は、派遣先に指揮命令権がある労働者派遣の特殊な形態を踏まえ、派遣先が労働基準法、労働安全衛生法、男女雇用機会均等法上の一部事項について責任を負うことを定めています(法第44条、第45条、第47条の2)。その主な内容は次表のとおりです。

    内     容
    派遣元
    派遣先
    均等待遇(労働条件の差別的取扱の禁止)
    男女同一賃金の原則(女子を理由とした差別の禁止)
    強制労働の禁止
    公民権行使
    契約期間、労働条件の明示、賠償予定の禁止、強制貯金、 解雇制限、解雇の予告、金品の返還等の労働契約に関する規定
    賃金の支払い、休業手当等
    労働時間、休憩、休日
    時間外労働および休日労働の協定の締結・届出
    年次有給休暇
    就業規則作成および届出、作成手続き、制裁規定の制限等
    セクシュアル・ハラスメントに関する雇用管理上の配慮
    妊娠中および出産後の健康管理に関する措置
    職場における安全衛生を確保する責務
    一般健康診断に係る措置
    特殊健康診断に係る措置
    監督機関に対する申告を理由とする不利益取扱の禁止
     戻る
    Q23. 派遣先は、派遣労働者を面接することができますか?

    派遣労働者を採用、配置するのは、雇用関係のある派遣元事業主の固有の権限です。労働者派遣契約で派遣労働者を特定せず、単に人数だけにとどめているのは、派遣元が誰を派遣するかを独自に決定することを前提としているからです。

    したがって、派遣先が派遣労働者を面接・選考したり、派遣労働者を指名して派遣元にそれを拒否する余地を与えないような場合は、派遣先と派遣労働者の間に雇用関係が成立すると判断される可能性が出てきます。もし、そう判断されれば、職安法第44条で禁止されている労働者供給事業に該当するおそれがあり、労働省告示の「派遣先が講ずべき措置に関する指針」において、行わないよう定められています。

     戻る
    Q24. 派遣労働者の履歴書を派遣先に提出してもらうことは可能ですか?

    わが国では、採用に当たって、履歴書の提出を求めるのが一般的です。雇用主が当然に負う使用者責任からいっても、その身元について最小限の情報は把握しておく必要がありますが、派遣先事業主は派遣労働者とは雇用関係はなく、したがって、雇用主としての責任を負う立場にはありません。

    したがって、派遣先に履歴書を提出することは、派遣先と派遣労働者の間に雇用関係が成立していると判断される可能性が生じ、前述の事前面接と同様、職安法第44条で禁止されている労働者供給事業に該当するおそれがあり、派遣元に履歴書の提出を求めることも「派遣先が講ずべき措置に関する指針」において、行わないよう定められています。

     戻る
    Q25. スト中の人員不足を補うために派遣を依頼することは可能ですか?
    職安法第20条は、労働争議が行われている事業所に新たに求職者を紹介することを禁じ、労働者派遣法第24条もこれを準用しています。公正な労働関係を維待するための措置であり、労働争議への不介入を建前としています。したがって、スト中の事業所に新たに労働者を派遣することは違法となります。ただし、争議以前から派遣されている派遣労働者については、そのまま就労させても差し支えありません。
     戻る
    Q26. 派遣先にも労働省等の立ち入り検査はあるのですか?

    労働大臣は、派遣元・派遣先の双方に立入検査権を有しています(法第51条)。特に労働者派遣法第39条が派遣先に派遣契約の定めに反することのないように適切な措置を講ずるよう義務づけているところから、派遣先も立入検査の対象となっているものと思われます。派遣先事業主はじめ関係者は職業安定機関の職員から質問されたり、労働者派遣法に基づく各種帳票、書類等(法第26条、第42条)の提示を求められたとき、これに応じなかったり、虚偽の陳述をしたりすると、その違反行為者はもちろん、法人も30万円以下の罰金に処せられることがあります(法第61条第5号、第62条)。

    当社では、派遣労働者の受け入れに際し必要な「労働者派遣契約」をはじめ、労働者派遣法に基づく帳票類を用意させていただいております。派遣先におかれましてはそれをご確認のうえ、保存していただきますようお願申し上げます。

     戻る
    Q27. 派遣労働者に国内や海外への出張を命じることはできますか?

    派遣契約に定める業務の処理に必要な場合は、国内及び海外の出張は当然可能です。ただし、派遣先責任者、指揮命令者が所定の任務を遂行できる範囲内に限ります。あまり長期にわたるときは、契約内容が変更になる可能性もありますので注意が必要です。

    なお、出張旅費については、当社の規程に基づく額をご負担いただくことになります。

     戻る
    Q28. 海外派遣は可能でしょうか?
    海外派遣についても、前述の出張と同様に可能です。ただし、国内派遣と異なる点は、海外派遣では派遣先に国内法が適用されないため、適正な就業の確保を図る意味から、派遣元は事前に法定の様式に従い、労働大臣あてに「海外派遣届出書」を提出しなければなりません(法第23条第3項)。
    これには海外派遣に係る労働者派遣契約書の写しを添付する必要があります(則第18条)。
     戻る
    Q29. 派遣労働者の就業状況は、どのように把握すればよいのですか?
    派遣労働者の就業状況を把握して記録、保存することは派遣先、派遣元双方の義務となっています。当社では、タイムカードをもとに派遣先管理票を発行し、請求書とともに送付しています。この派遣先管理票を派遣先管理台帳(「労働者派遣契約の内容」を兼ねる)と一緒にファイルして保存して下さい。
     戻る
    Q30. 派遣労働者が業務上災害又は通勤災害に遭遇した場合、労災保険に関する手続きは派遣元又は派遣先のどちらが行うのでしょうか?

    労災保険は、雇用関係のある派遣元で加入していますので、いずれの場合も労災保険の給付請求は派遣元を通じて行います(基発第383号)。

    しかし、派遣先にも労働基準法や労働安全衛生法上の使用者責任がありますので、日常の勤務時間等の管理や危険又は健康障害を防止するための措置等を講じる責任があります(法第44条、第45条)。
     なお、業務上災害で休業等が発生した場合に所轄労働基準監督署へ提出しなければならない「労働者死傷病報告」は、派遣先が手続きすることになります。

     戻る
    Q31. オペレーターに連続作業を命じてもいいのですか?

    昭和60年12月20日付の労働省労働基準監督局長名で出された「VDT作業のための労働衛生上の指針について」によって次のように定められました。

    「一連続作業時間が1時間を超えないようにし、次の連続作業までの間に10〜15分の作業休止時間を設け、かつ、一連続作業時間内において1〜2回程度の小休止を設けること」

    これは行政指導でありますが、健康保持のため派遣元、派遣先双方が協力して実現に努力すべきでしょう。(「安全衛生のしおり」参照)

     戻る
    Q32. 派遣労働者に、派遣業務遂行上で金銭や有価証券等を取扱うことを命じることはできますか?

    労働者派遣法は、派遣業務を遂行するうえで金銭有価証券を取扱うことを特に禁止しているものではありません。しかし、派遣労働者が派遣業務を遂行するうえで金銭有価証券を取扱う場合は、派遣先の管理監督責任のもと取扱うことになります。

    当社では、基本契約において、派遣先の管理監督責任のもと金銭有価証券等の取扱いを命じることができる旨を定めるとともに、必要最小限の範囲としていただくよう定めています。

     戻る
    Q33. 年次有給休暇の取扱いは?また、年休の時季変更権は、派遣元又は派遣先のどちらが行使できますか?

    年次有給休暇は、雇用主である派遣元が付与するものですが、取得に当たっては、派遣労働者の就業場所である派遣先の業務の都合も考慮に入れる必要があるでしょう。しかし、労働者から請求があった場合は通常拒否することはできません。雇用主である派遣元事業主に時季変更権があるとはいえ、不可抗力の場合以外は行使できないのが判例です。

     戻る
    Q34. 派遣労働者の健康診断は、派遣先と派遣元のどちらが実施するのでしょうか?
    派遣労働者との雇用関係は、派遣元にありますので、一般健康診断は、派遣元が実施します。ただし、有害業務についての特殊健康診断は、派遣先が行い、この結果を記載した書面を派遣元へ通知しなければなりません(法第45条第10項、安衛法第66条)。なお、派遣労働者の一般健康診断の個人票は、派遣先へ提出することはできないことになっています。
     戻る
    Q35. 派遣料金は、経理上、一般的にはどのように処理されているのでしょうか?

    派遣先は派遣元から「役務の提供」を受けることになりますので、請負で処理した場合と同じく業務委託費ないしは外注加工費で計上処理するのが一般的です。派遣元が派遣料金として請求するのも業務処理費としてのものです。人件費的色彩が強いとはいえ、派遣元からの役務提供による業務処理の対価としての性格を失うものではありません。

    派遣労働者の所得税は、雇用主である派遣元に源泉徴収する義務がありますので、派遣先にとりましては、この点からも人件費に該当しないことは明らかです。

    戻る

      業務依頼